革と色々のモノ・工房　nuitomeru  ブログ | nuitomeru - Part 107 | ページ 107

ディアオイルヌバック

2011-3-29

 今回は、ディア（鹿革）オイルヌバックのことを紹介します。

この革との出会いは４年程前です。
旦那さんが靴のパタンナーを辞めた頃に知り合いの工場さんで見つけた、とってもやわらかくしっとりとした鹿革。
鹿革好きの彼は、それを２枚譲ってもらっていました。

            　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　オイルヌバックで作った巾着、通称”せんず袋”　↓　　　　　　　　　　　　　

昨年、イベント用に鞄をつくるときに、棚の奥から出してきたそのディアは、薄く軽く、しっとりとしていて、とっても柔らかい、袋ものにぴったりの革でした。
袋もの革かばん・・・なんだかやぼったいものを想像してしまいますが。
目指すのは、ラフに持てる上品なカバン。
　
　
ディア（鹿革）のことは、前に紹介しました。（→素材のこと-２）
今回は“ヌバック”について少し書きます。
　
　
革には通常、表と裏があります。
つるつる・滑らかな側が表（グレイン）、ざらざら・起毛している側が裏（これをこすって起毛させたものがスエード・ベロアといいます）です。
ちなみにスエードと混同されがちな「バックスキン」ですが、正しくは“オス鹿（ＢＵＣＫ）の革の表面をやすりなどで起毛させた革”のことを指します。なぜ“オス鹿”に限定するのかというと、オス鹿は日常的に角で戦いますので表皮が傷ついていることが多く、そのキズを取り除くため、と考えられます。ここまで詳しくは辞典にも載っておらず、想像ですが・・・。
・・・長くなるので、革の名称・種類について、詳しくは後日補足します。

ヌバックはスエードと比べると“毛足が短く、しなやかで柔らかい肌触り”というのが特徴です。

革の種類・特質によっては、スエード側を表（きれいな方）とするものもありますし、一概にどちらが高価ともいえません。
ヌバックは、スエードとは異なり、牛革などの革の表面（“銀（ぎん）面”といいます）を“目の細かい”サンドペーパーなどで削って起毛させたもので、バックスキンと同様の仕上げをすることから“ＮＥＯ（新しい）ＢＵＣＫ（バック）”を語源とするそうです。
・・・ということは、ディアヌバック＝バックスキンということになりますが、お店（小売り）ではあえて正しい名称を使うことはなく、“ヌバック”と総称するようですので、ここではディアヌバックと呼ぶことにします。

その、ヌバックにたっぷりとオイルをしみこませて仕上げたものが、オイルヌバックです。
　
　
４年も前のこの革、はたしてまだあるのかとドキドキしましたが、残っていたんです。
奇跡です！
その工場さんが、とても気に入って例外的に仕入れたデッドストックの革、ということでしたが、使う機会がなく眠っていたそうで、快く譲っていただくことができました。

ディアは原皮が希少な素材。
しかも、今はさらに不足しているようで、同じものを新しく作ってもらうことはもう不可能だろうとのこと。
天然皮革というのは、生き物から加工しているため原皮の状態がとても重要で、しかも全く同じ状態・色のものをつくるのは難しいと言われています。
“タンニンなめし”のものはさらにその難易度も上がります。

つまり、在庫を使いきったら、終わりです。

これをどっさり買い占めたわたしたち。
ほんとに、とっても幸運でした。

色はダークブラウン・ネイビー（これも大好きな色！）の２色です。
このネイビーの発色が、また絶妙なんです。
　
　
そんなディアオイルヌバックのかばん、お店ではたくさんの人が手にとって触ってくださっています。
とっても思い入れがあるのですが、店先でこんなに長々と説明することもできず、その素材の魅力をお伝えできないのが残念なので、ここで改めて紹介しました。

そして、これからこの素材で何をつくろうかと、ひそかにニヤついてしまうのでした。
　
　
（2012.4.26追記　ネイビーの在庫が少なくなってきましたが、同じ革を再現できそうです。ただ、色や風合いが現在と同様になるかはまだ不明です。また準備ができ次第報告すると思います。）

万博公園にて

2011-3-29

土曜日に万博記念公園へ遊びに行ってきました。
今、万博では「太陽の塔　黄金の顔展」をやっていて、去年の春に開館したという「ＥＸＰＯ‘７０パビリオン」に初めて入りました。
レトロでサイケデリック。５００円でなかなか見応えのある展示でした。
人一倍怖がりの長男は、中のスペースシアター（暗くてスペイシー）に入るなり、後ずさり・・・泣き出してしまいましたが。



晴れているんだけど、時々雪まで降って、風の冷たい寒～い日。
そんななかでも、子供たちは大はしゃぎ！
太陽の塔をスケッチする、未来の芸術家たちを、パチリ。


　　この道の先には・・・

東京から

2011-3-25

昨晩から、東京の友達家族（４人）が泊まりに来ています。
東京でも、毎日みんなハラハラして過ごしているそうです。
 
水もパンも売り切れ、ガソリンもわずかという状況で、静岡では普通に水が買えたことで安心したと言っていました。
計画停電の影響で、通勤通学に支障が出ていること、仕事がまともにできないこと。
通勤できない人の分を他の人が補っていて、友達も昨日まで１２連勤だったとか。ひゃ～！！
いつになったら以前の日常が戻ってくるのか、見通しもたたない毎日・・・。
あまり報道されていない千葉県浦安市の液状化現象（→詳細記事）は深刻だそうで、下水道、水道、ガスが使えず、復旧のめども立たないうえ、計画停電の地域にもなっていて、ライフラインが全て断たれてまともな生活ができないと、友達が避難してきたという話。

これからどうなるか今は不安しかない人がたくさんいて、
終息するのを見守るしかない原発事故も、いつまでも作業が続いている。
どんどん状況が悪くなるのに、その中で普通に生活できているわたしたち。
でも、それもいつまでなのか・・・。

先のことを考えるのが怖いけれど、ちゃんと考えなければと思う。
もうすぐ４月、うちの盆栽山桜も咲きそうなのに。

友達夫婦は１年ぶりに大阪に来て、普通な日常を見て、少し“ほっ”としたみたいです。
・・・その家族、住んでいる地域では、ちょっとした名物らしいです。特に兄妹、たたずまいが“昭和”なんです。
うちの子供たちも大好きで、今朝は大興奮！
そのせいか・・・お兄ちゃんがまた熱をだしてしまいました。

出張・てづくりの市、無事終わりました

2011-3-22

昨日は、予報通り朝から大雨・・・
会場が変更して行われた「出張・てづくりの市」でしたが、天気が悪いのにもかかわらず、たくさんのお客様がご来場されました。
会場の混雑を避けるため、午前中は入場制限があったほど。

お足もとの悪い中、また長時間並んだうえに、見に来てくださったお客様がた、本当にありがとうございました。

今回のいちばん人気は、新作「葉っぱブローチ・キーホルダー」でした。
定番のバク・ラクダのブローチも、ちょこちょこと買っていただいています。

このブログを見て、楽しみにご来場いただいたうえ、鹿革ヌバックのトートバッグをショルダーバッグにと、オーダーしてくださったお客さまもいらっしゃいました。
お客様の要望や生の声を聞いたり、お話できるのも市の魅力です。

義援金もかなり集まったようです。
ヌイトメルからも、売上げの一部を寄付することができました。
お買い上げいただいたお客様のおかげです。ご協力ありがとうございました！
これからも、継続的に売上から寄付をしていきたいと考えています。
微力ながらも長期的な支援を、と思います。

初めての出展のうえ雨で勝手がわからず不安だったので、子供たちはお留守番。
急きょ実家の母に大阪まで来てもらい、子守りを頼みました。
保育士の資格をもつ、頼りになる母です。（いつもありがとう、お母さん）

そして昨晩、長男が熱を出してしまいました。
今月はいろいろガマンさせたからかなぁ。ごめんね。
仕事が終わるまでガマンしてくれて、ありがとう。

道明寺天満宮てづくりの市の開催について（決定）

2011-3-20

２１日は、場所を代えて開催されることが決定しました。

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「出張・てづくりの市」
　場所　：　藤井寺市民総合体育館
　　　　　　藤井寺市大井１丁目４２６番地
　　　　　　０７２－９３９－１１４１
　会場　：　会議室５を含む２Fホール

　駐車場　：　体育館と
　　　　　　臨時駐車場（会場から徒歩３分程、カラオケレインボー裏手）
　　　　　　　　計１６０台の無料駐車場があります。
　開催時間　：　１０：００～１４：００

体育館の全面協力のもとに、休憩出来るスペースやお子さまが遊ぶスペースもあるそうです。
「絵本と手あそびの会」も開かれます。

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決定までには主催者のかたの思いは揺れ、目的を代えての開催となりました。
詳しくは　→　道明寺天満宮てづくりの市主催
　　　　　　「ATELIER　38_WORKS.」さんのブログ
こんな状況の中、遊びに来るのをためらわれるかたもいらっしゃるでしょうし、どんな市になるのかはまだ解りませんが、それぞれの思いを胸に、“熱く”和やかな市をみなさんと共につくりたいと思います。