コンセプト

 

ヌイトメルについて

 

2000年、20歳の学生だった頃の私は靴が好きで、靴メーカーに出入りしながらアルバイトのような形で製作の現場に関わるようになりました。卒業後はそのまま就職し、職人として技術を磨きながら靴づくりの現場で学びを深めました。

次第に靴だけでなくもっと幅広い革製品に関わりたいという思いが芽生え、様々な革アイテムの製作に携わる中で、2007年大阪市西区にて工房を立ち上げ独立いたしました。

開業当初はレザーブランドの請負製造をしながらモノづくりの基盤を整え、2011年に自身のブランド「ヌイトメル」を立ち上げました。それを機に滋賀県大津市へと拠点を移し、クラフトフェア、小売店やギャラリーへの出展などを中心に活動をはじめ、現在に至ります。

 

ヌイトメルのモノづくり

 

ヌイトメルのバッグは「日常に寄り添う相棒」であることを目指しています。

デザインはできるだけシンプルに。けれど手に取っていただくとその中に小さな工夫がいくつか隠れていて、使っていくうちにその工夫に愛着を感じていただける日々の相棒のような存在でありたいと考えています。

素材には、柔らかく軽いヌメ革など経年変化を楽しめる上質な革を中心に選んでいます。

裏地にはリネンを使用し、ポケットの配置やサイズ感なども皆さんの声を参考に、実際に使う場面を想像しながら使い勝手にこだわって設計しています。

「何を入れて、どこで使うのか」

そんな問いを常に大切にしながら、日常の動線に自然と馴染む道具として心地よく使えるバッグを目指して製作しています。

 

長く使っていただくために

 

これまでヌイトメルの製品をお使いいただいた方々からは「気づけばいつもこればかり使っています」と嬉しいお言葉をいただくことが多く、長く愛用していただいている様子がとても励みになっています。

実際に修理やメンテナンスをご依頼いただく際も、製品には日々使い続けてくださった痕跡があり、ものづくりの原点に立ち返る機会にもなっています。

鹿革、山羊革、牛革といった長く使用してきた素材それぞれの特性を理解し、経年変化や使い心地を実際に見てきた経験を活かして、定番製品の細かな改善を重ねながら、より良い形へと進化させています。

 

オーダーやカスタムについて

 

人それぞれに使い方や使う場面は異なります。そのためご購入前にご相談いただくことも度々あり、対応可能な範囲でのカスタムも承っています。

「毎日使いたくなる」

そんな存在になれるように、これからも一つひとつ丁寧に製作してまいります。

 

2025.6.16. 重森一祥

 

このページは「ヌイトメル」の現在をご紹介するため、数年ごとに編集加筆をしています。
変わらない信念、少しずつ変化してきた想い、積み重なりや変遷を以下からもご覧いただけますと幸いです。

( 「モノづくりへの考えかた」はこちらでも → モノづくりについて )

 

独立当初より考えていた「コトづくり」には手を付けることなくモノづくりに邁進してきましたが、2017年に現在の工房を構えてからは具体的にコトづくりの方向性を探ってきました。

2020年からのコロナ禍を経て2021年には工房2階を改装、二人の息子がそれぞれ遠方へと進学し手が離れたことで子育てがひと段落した現在は、ヌイトメルのこれからを模索しながらモノづくりを続けています。

( 「コトづくりへの模索」はこちらで → コトづくりについて )

 

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重森 一祥  しげもり くによし

1980年 広島県出身
靴メーカーで職人、パタンナーを経て2006年に独立。
2007年に革製品全般を取り扱う工房を大阪市で開業。
2011年よりヌイトメルとしてのモノづくりを始め、その年末に滋賀県へ拠点を移す。

重森 敦子  しげもり あつこ

1974年 滋賀県出身
アパレルメーカー等でのパタンナー歴約10年を経てパートナーの独立を手伝う。
2011年より運営に関わる傍ら、自らの子育てや発見や実践を記録する。
2021年からはピューター刺繍のコモノなどのモノづくりも始めている。

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わたしたちは、何気ない日常に寄り添うものが好きです。
何かを作る時、その「もの」に使う素材、その原料、その原料となる生きものへも思いを馳せそれらを「もの」へと変えていくまでの、幾つもの「人の手・仕事」
ものが出来上がるまでの過程を大切にしたいと思っています。

 革のもとに思いをよせる  鹿革の魅力  ヌイトメルの素材選び

わたしたちが作る「もの」、その歩んできたいくつかのストーリーを
ヌイトメルにまつわるイロイロなものがたり(ブログより抜粋)」でも紹介しています。


ヌイトメルでは、植物の渋でなめした国産のヌメ革を中心に使っています。
また、ほとんどのバッグには裏地とポケットを付けています。

素材や型ごとにお使いいただくための注意点はありますが
使い方を少しご注意いただくことと
メンテナンスのタイミングや方法を正しく行うことで長くご愛用できますので
商品に添付している説明書をご一読いただくことをお勧めしています。


仔牛革、鹿革はお手入れがほとんど必要ありませんので、気兼ねなく使っていただけます。
山羊革や牛革も使い方を工夫すれば頻繁なお手入れをせずとも
日常的にご愛用いただけます。

 

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モノづくりについて・ ABOUT ME 2015

 

かなり個人的ではありますが、自分たちが今良いなと思うものを作っています。
必要を感じないので、基本はどこにもロゴを入れません。
ハンドルやショルダーの長さをオーダーしていただくことを前提にしているので
余分な金具を使う必要がありません。
そのためスッキリとした印象に仕上がります。
使用後に持ち手の付け替えや交換ができるようにしているものも多く
また、最終的には作り直すこともできるためどんな修理にも対応できます。
最初から最後まで責任をもつと言えるのは、作っている本人だけだと思っています。

about-1 about-5 about-3 about-4

生産の主(あるじ)は僕一人なのでそこが強みであり、
また弱み(効率が悪い)でもありますが、
手と機械をより良く両立して作っています。
なにぶん、2人で発信していることなので
何かが忙しくなれば何かがおろそかになる現状で
ここは容易に改善できそうにもありませんが、
細く長く続けていって、仕事の完成度を上げていきたいと思います。
新しいものを毎年増やしていくことが目的ではないですが
これからの展開としては、鞄以外のものも作ろうと思っています。

お客さまとの関係は近くありたいと思っていますので
何かあればご意見、ご質問をお願いします。

 

2015.7.7.  重森一祥

 

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コトづくりについて・ ABOUT ME 2021

 

2011年ヌイトメルとしての「モノづくり」をスタートさせると同時にパートナー(配偶者)との子育てを豊かにしたいという目的もあり、サポートをうけつつ育児環境にも恵まれているここ大津市に移転してきました。

独立当初より「コトづくり」も考えていましたが手を付けることなくただモノづくりに邁進し、全国のお客様へモノ(革のバッグやこもの)を届けてきました。

その一方で、2017年に現在の工房へ移転してからは少しずつコトづくりの方向性を探っていました。

そして次男が中学生になるタイミングを子育てのひと段落と捉え、2021年からヌイトメルスペースをつくり、ヌイトメルのこれからを模索していきます。

 

このスペースのメインコンセプトは実験と実践です。ただ一方方向にサービスを提供するのではなく、みなさんとともに考え行動し、遊びと体験を通じて楽しみや学びを共有したいと思っています。

階段がありバリアフリーではありませんが、多目的に使えるようにしているので、年齢を問わず多くの人が関わることができると思います。ここを本拠地とした野外での活動も考えています。

人生100年時代とかどこかで言われていますが、僕には残り60年あります。
働いている現役世代のちょうど中間あたりで子育て経験中のため、幅広い世代の橋渡し的な役割が担えるのではと思っています。

この取り組みは僕にとって数十年間にわたるチャレンジです。

今年に入ってからまず、体には良いとわかっていたけど長年できなかった一日一食(とちょっと食)を始め、コロナ太りしていた体を10㎏絞ることに成功しました。
実践してみるといろんな良い効果や気づきがあります。
人生いろんなことが起こるけど、いろんなことを学びと捉えて前に進んでいきたいと思います。

 

2021.5.24.  重森一祥

 

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